結婚生活を続けるなかで「離婚」を考える状況に陥るケースもありますが、子どもがいると簡単にはいきません。
しかし、それでも子持ちの男性が離婚を決意して相談いただくケースは一定数あるのも事実です。
2026.01.17
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結婚生活を続けるなかで「離婚」を考える状況に陥るケースもありますが、子どもがいると簡単にはいきません。
しかし、それでも子持ちの男性が離婚を決意して相談いただくケースは一定数あるのも事実です。
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子持ちの男性が離婚を決意する際、心の中でどのような変化が起こるのでしょうか。以下では、考え得る主な理由について解説します。
まず、シンプルですが、「他に好きな女性ができた」からという理由があります。
家庭生活に不満を持っていたり、マンネリを強く感じている時は、家庭に満足している場合よりも気になった女性に惹かれやすくなることがあります。
不倫相手が出来ると、その関係は刺激的で新鮮です。
時には、離婚を後押しする大きな要因に膨らむことにもなります。
不倫関係が長期化して、心が満たされ続けていった場合、今の家庭生活での不満が大きければ大きいほど、「新しい相手ならもっと幸せになれたに違いない」といった想いに傾いていき、子供の大切さよりも離婚したい気持ちが上回ってしまうケースもあるでしょう。
家庭内で、ぞんざいな扱いを受けたと感じることが増えることで「自分の居場所や役割がなくなった」と感じる男性は少なくありません。
そうしたことをストレスと感じてしまうと、次第に家庭に帰りたくなくなり、仕事や趣味などに時間を割くようになったり、不倫に走ってしまうこともあります。
男性の中には「自分が働き家庭を支えていく」という気持ち強く持っている人もいますが、そうは言っても家族から大切にされていないと強く感じ続けると、心が折れてしまい、離婚を考えるようになってもおかしくありません。
妻との価値観の違いや性格の不一致に対して、次第に深刻な問題と捉えるケースもあります。
離婚原因として最も多い理由が価値観の違いを含む「性格の不一致(性格が合わない)」というものであり、捉え方によっては子供がいても離婚を決意させることがあるのです。
価値観・性格の不一致が生じやすいポイント
・妻の親族との関係
結婚相手の両親や家族のモノの考え方や立ち居振る舞いなど、どうしても合わないと感じられることは少なくありません。
同居していたり、接する機会が多いと強いストレスを感じることがあります。
・金銭感覚
お金に対する価値観は人それぞれです。
例えば、節約家の男性であれば妻の浪費癖を許せないと思うことでしょう。
こうしたお金への価値観の違いを結婚後に感じることになると、離婚問題につながる可能性があります。
・子育てに対しての考え方
子どもを愛する気持ちをお互いに強くもっていたとしても、子育てに対しての考え方が食い違うケースはあります。
大切な存在であるが故に、「子育てに対しての考え方の相違」が離婚という選択肢を浮かび上がらせるきっかけになることもあります。
夫婦間の性の不一致は、お互いにとって大きなストレスになることがあります。
セックスレスが長く続くと、夫婦の関係が冷え込みやすく、コミュニケーションが減少し夫婦間の溝が広がることも考えられます。
特に、夫婦の一方が強く求めているのにもう一方は「消極的」であると、そのズレ・不調和が夫婦間の大きな問題に発展することもあります。
仕事や社会生活、子どもの学校や習い事などで妻が夫以外の男性と接する機会は少なくありません。そんな中で、妻が不倫や浮気をしてしまった場合は、男性も傷つき離婚を決意することがあります。
妻が子育てや家事のストレス発散として、ショッピングなどで散財してしまったり、パチンコや競馬などのギャンブルをして生活費を使い込んでしまうケースに対して、夫は将来への不安を大きく感じるケースが多くあります。
自分が生活に必要な金額を稼いでいるのに、常に生活の不安を抱えなくてはいけないという事象は、大きなストレスとなり、妻の浪費やギャンブル癖が治らない場合は、夫婦関係に深刻な亀裂が入ってしまう場合もあります。
妻の両親とのコミュニケーションにストレスを感じるなど、折り合いが悪いと離婚を考えるきっかけになります。
核家族世帯が増えてはいるものの、親族関係のトラブルを深刻に考える方は多く、離婚問題に発展するの大きな原因の1つでもあります。

「離婚をする」ためには、直接的にも間接的にもお金が必要になります。
離婚手続がスムーズに進むとは限りませんので、場合によっては弁護士などへの相談費用を準備する必要があります。
それ以外にも、今後の人生を見据えて、別居するための引っ越し費用、妻への財産分与や子どもの養育費までしっかりシミュレーションしておく必要があります。
気持ちが先走って離婚へ動き出したものの、お金がないといったことが起きないように「離婚をして、新しい生活を始めるまでにいくら必要か」を知っておくことは重要です。
離婚が成立するまで自身の異性関係には気を付ける必要があります。
いざ離婚に向けて動き出す場合、例え妻が浮気や不倫をしていても、自分自身にも非があれば責任の押し付け合いのような状況に陥り、離婚協議が難航・錯綜してしまう可能性もあります。
また、離婚を決意した以上は、異性関係のみならず、普段の言動(モラハラ発言や暴力(DV)などといった、自身の責任を問われかね言動は控える方が良いでしょう。

未成年の子どもがいる夫婦が離婚をする場合、「親権をどちらが取得するか」を決定しないと離婚することができません。
しかし、現実的には、「子どもの年齢が小さいほど母親が親権獲得に有利」という傾向があり、父親の親権獲得には、離婚前から準備をしておく必要があります。
一般的に、「男性が親権を取ることは難しい」とされており、現実的にも妻が子どもの親権を獲得する例の方が圧倒的に多数となっています。
そのため、離婚に心が傾いている場合でも、子どもとどうしても離れたくないという思いから離婚をあきらめる男性もいます。
親権とは、子どもの利益のために、監護・教育を行なったり(身上監護権)、子の財産を管理したり(財産管理権)する権限(ないし義務)のことを指します。
親権は権利だけではなく義務も伴うものなので、親権を得た後は、その義務を果たさなければならないことを念頭に置く必要があります。
2022年の厚生労働省の調査データでは、子どもの数が増える程、夫が親権を持つ確率は減少しているというデータが出ています。
子どもの数(1人)約12.0%
子どもの数(2人)約10.6%
子どもの数(3人以上)約9.1%
3人以上の子どもがいる場合、夫が親権を持つ割合は10%を切っており、子どもの人数が多いほど母親が親権を取得している傾向が見られますます。
実務上、特に父親が親権を取りやすいケースは、父親が子どもと生活している(母親は別の場所で生活している)ケースです。
裁判所は、現状の子どもの養育が安定している場合、当該現状を尊重して、当該安定した養育環境を与えている方の親をそのまま親権者と指定する傾向にあります。
そのため、父親が子どもと生活している(母親は別の場所で生活している)状況にあり、かつ、父親による監護養育の状況に落ち度がなければ、そのまま父親が親権者と指定される可能性が高まります。
ただ、そうだと言っても、子どもを連れて別居することが現実問題としても、法的にも難しい状況にある父親は多いです。
子どもを連れての転居が違法な連れ去りになってしまいますと、親権が認められないどころか面会交流も制限されてしまいかねません。
もしあなたが子どもを連れての別居開始を計画している場合には、それが法的に許されるものかどうかについては、極めて慎重に検討することが必要です。
そして、子どもを連れて転居することが現実的ではない場合は、別居中は子どもは母親と生活している状況になります。
その点で、既に親権争いでは不利でありますが、それであってもなお最終的に裁判所が父親に親権を認める場合もあります。
その多くは、母親に問題行動があるケースです。
具体的には下記のような例があげられます。
上記のようなケースに当てはまるようであれば、その証拠などを同居中に集めておくとよいでしょう。
また、上記のようなケースに当てはまる場合は、むしろそのような母親のもとに子どもを残して転居することが子の福祉の観点から適切ではない場合もあります。
中には、母親が子どもを虐待していることが、離婚の決意の引き金になっている場合もあります。
いずれにしましても、子どもを残して別居するか、子どもを連れて別居するかは慎重に検討・判断するべきですので、具体的な行動に移す前に、弁護士に相談することをお勧めいたします。
大切な子どもの意思
親権を決めるに当たって、「子どもの意思」も大きく影響します。日本の場合、15歳以上の子どもがいる場合には、裁判所は子どもの意見を必ず確認することになっており、実際上子どもの意思が最重要の判断要素となってくる場合も多いです。
<相談に至った背景>
ご依頼者(夫)は離婚を希望していましたが、相手方(妻)は感情の起伏が大きく、当事者間で落ち着いて協議を進めることが難しい状況が続いていました。
また、相手方の不安定な言動が強まる場面があり、子どもに対して厳しい言葉を向けるなど、生活環境への影響も懸念されました。そこで夫は、子どもの心身の負担を最小限にすることを優先し、子を同伴して別居を開始しました。
<解決までの対応>
まず家庭裁判所へ離婚調停を申し立てましたが、相手方の意向が同意と撤回を繰り返し、協議が安定しなかったことから、調停は成立に至らず終了しました。
離婚訴訟では、相手方は訴訟において代理人を付けずに対応したため、期日での意思確認や論点のすり合わせに時間を要しましたが、争点を明確化し、合意可能な条件を段階的に提示することで着地点を作りました。
その結果、和解条項に基づいて離婚が成立し、父親側で親権を獲得することができました。
<相談に至った背景>
婚姻中、相手方(妻)は専業主婦でしたが、家事や育児を担わない状態が常態化し、依頼者(夫)がフルタイムで勤務しながら家庭内の負担を広く引き受ける状況が続いていました。
当事者同士で建設的に話し合うことができないまま時間だけが経過していたため、直接協議での解決は現実的ではないと判断され、法的手続を視野に入れてご相談に至りました。
<解決までの対応>
早い段階で家庭裁判所に離婚調停を申し立てましたが、調停では、相手方が独自の主張を繰り返し、離婚の合意形成を先延ばしにしようとする場面もありました。
そこで、相手方に対し、仮に裁判へ移行した場合に想定される不利益や見通しについても丁寧に説明し、相手方が現実的な判断をできるよう働きかけました。
その結果、調停手続の枠内で離婚合意に至り、父親側で子どもの親権を得ることができました。
親権を取るためにいくつかのおさえておくべきポイントがあります。
「父親が離婚後の子どもの親権者にふさわしい」と判断されるためには、これまでの養育実績を証明することがとても重要です。
養育実績としては、例として以下のものが挙げられます。
離婚を意識したタイミングから、子どもの養育実績は写真や動画などを残し、日記やメモでまとめて、証拠として集めておきましょう。
「離婚後も子どもを養育できる環境が整っていること」の証明も、親権を得るために重要です。
親権者にふさわしいと判断されるには、離婚後の子どもの養育について、自身の仕事の調整が可能である、また子どもの養育をサポートしてくれる家族や親族(監護補助者)がいる環境が整っているという状況も重要です。
父親として、「子どもの親権を獲得したい」と思ったら、離婚問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。
父親が親権を獲得できる確率は統計上は低いのが実情ではありますが、調停や裁判では法的な知識や進め方、経験に基づいた交渉術などを駆使することで、その確率を高めることが可能な場合もあります。
とくに親権問題は、子どもをどちらの元で育てるかという極めてデリケートな問題です。
親権問題に詳しい弁護士に早めに相談することで、有利に親権交渉を進める道が見つかる可能性もあります。
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