離婚裁判で激しい争いとなりやすい典型的な5つのケースを解説

COLUMN 弁護士コラム

2022.04.29

離婚手続き

離婚裁判で激しい争いとなりやすい典型的な5つのケースを解説

離婚裁判では、原告と被告とが互いに互いの主張する事実を否定し合う状況になる場合が多いです。

原告と被告とが完全に正反対の主張をしている状況は、裁判官の視点からすれば、明らかにどちらかが嘘をついていると思わせる状況とも言えそうです。

このような離婚裁判において、特に原告と被告の間で激しい攻防が繰り広げられることの多い典型的なケースとしては、

  1. 不倫の事実の存否を巡る争いがあるケース
  2. 不貞行為をした配偶者からの離婚請求のケース
  3. 「婚姻を継続し難い重大な事由」の存否を巡る争いがあるケース
  4. DV・モラハラを理由とする慰謝料請求を巡る争いがあるケース
  5. 親権争いがあるケース

があります。

1.離婚裁判の基礎知識

⑴離婚裁判における離婚成立率

離婚問題で争う夫婦

裁判離婚とは、家庭裁判所に離婚裁判(離婚訴訟)を提起して離婚判決を得ることにより離婚する場合をいいます。

離婚裁判を提起した場合の離婚成立率は8割以上です。

離婚裁判では一歩一歩確実に結論(判決)に向かって歩みを進めていくことが可能ですので、離婚裁判は離婚達成のために極めて有用な手続きといえるでしょう。

🔗離婚裁判は離婚達成のための最終手段!手続きの流れや期間・要件などを解説

 

⑵離婚裁判の流れ

離婚裁判は、家庭裁判所に訴状などの書類を提出し、受理されることで始まります。

裁判の中では、訴状を提出した側が「原告」、訴状を受け取った側が「被告」となります。

訴状を受理した家庭裁判所は、まずは第1回期日の日時を指定した上で、期日呼出状及び訴状を被告の住所へ郵送します。

以降、およそ1か月〜1か月半ごとに期日を定め、互いの主張を書面に記載して戦わせます。

期日の中で、和解が成立する可能性がある場合には、裁判所から積極的に和解に向けて話し合いが進められ、裁判所から和解案が提出されることもあります。

和解が難しい場合には、、原告と被告の主張・反論が一通り出揃った時点で、当事者尋問手続きが実施されます。

その後、裁判所から判決期日が指定され、判決期日に判決が言い渡されることになります。

 

 

⑶離婚裁判のメリット

離婚裁判では裁判所が離婚条件を法律に基づいて決めるため、相手に離婚に合意してもらうために譲歩する必要がありません。

その分、当事者間で協議を行い役所に離婚届を提出する協議離婚や、家庭裁判所に申立を行い調停期日において調停委員と呼ばれる第三者を間に入れて話し合いを行う調停離婚などの相手の合意が必要な手続きよりも、離婚裁判のほうが有利な離婚条件で離婚となる可能性があります。

 

⑷離婚裁判のデメリット

離婚裁判の最大のネックの1つは、離婚裁判は平均して1年〜1年半程度と相当長い期間がかかる上、控訴をする場合にはさらに結論が出るまで平均して半年以上の期間を要するということです。

この期間はあくまでも平均的な期間ですので、それよりも短い期間で終了する場合も、長くかかる場合もあります。

特に、激しい争いとなると、場合によっては2年以上の期間がかかることもあります。

離婚裁判で原告と被告の間で特に激しい攻防が繰り広げられることの多い典型的なケースについて、記事の後半で解説します。

 

2.実際の離婚裁判での争いの様相

⑴法定離婚原因とは

裁判所は、離婚裁判において、民法770条1項に規定されている離婚原因(法定離婚原因)が存在しているかどうかを審理し、存在していると判断した場合に離婚判決を出します。

法定離婚原因は以下の5つです。

法定離婚原因(民法770条1項)

  1. 「配偶者に不貞な行為があったとき」(1号)
  2. 「配偶者から悪意で遺棄されたとき」(2号)
  3. 「配偶者の生死が三年以上明らかでないとき」(3号)
  4. 「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき」(4号)
  5. 「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(5号)

つまり、離婚裁判とは、裁判所が、”裁判をしている夫婦の間に「法定離婚原因」が存在しているかどうか”を判断する手続なのです。

 

⑵離婚裁判で激しい攻防となる典型的ケース

離婚裁判では、原告と被告とが「互いに互いの主張する事実を否定し合う」状況になる場合が多いです。

原告が「事実Aが存在していた」と主張すれば被告は「事実Aなど存在していない」と反論し、被告が「それは事実Bのことである」と主張すれば原告は「事実Bなど決してあり得ない」と反論するわけです。

その中でも以下の5つのケースは、離婚裁判で原告と被告の間で特に激しい攻防が繰り広げられることの多いと見込まれる典型的なケースです。

  • 不倫の事実の存否を巡る争いがあるケース
  • 不倫した配偶者からの離婚請求のケース
  • 「婚姻を継続し難い重大な事由」の存否を巡る争いがあるケース
  • DV・モラハラを理由とする慰謝料請求を巡る争いがあるケース
  • 親権争いがあるケース

次項で、原告と被告の間で具体的にどのような攻防が繰り広げられることとなるのかについて、それぞれ詳しく解説します。

 

3.①不倫の事実の存否を巡る争い

不倫の事実を認めない夫

不倫の事実の存否を巡る争いがある場合は、離婚裁判での争いが激しくなりやすいです。

「不倫の事実の存否」とは、簡単に言えば、不倫をしたか・していないか、という争いです。

 

⑴不倫の事実の存否と離婚裁判の結論

不倫の事実が存在することとなれば、「配偶者に不貞な行為があったとき」(民法770条1項1号)という「法定離婚原因」が存在するということになります。

そのため、不倫をしていた側からの離婚請求は原則として認められない(離婚が認められない)ことになります(不倫をしてしまった側の配偶者は「有責配偶者」と呼ばれます。)。

さらに、不倫の事実が確認された場合には、不倫をした方には慰謝料を支払う責任が発生することとなります。

反対に、不倫をされていた側からの離婚請求は原則として認められる(離婚が認められる)こととなり、相手に慰謝料を請求することができる可能性があります。

このように、不倫の事実は、離婚できるかできないか、慰謝料を支払うかどうかなど、離婚裁判の結論に直結する極めて重要な事実です。

不倫の事実の存否と離婚裁判の結論

>原告の不倫の事実が認められた場合

  • 原告の離婚請求は原則として認められない
  • 被告の原告に対する慰謝料請求が認められる

>被告の不倫の事実が認められた場合

  • 原告の離婚請求は原則として認められる
  • 原告の被告に対する慰謝料請求が認められる

 

⑵不倫の事実が認められる証拠の一例

ただし、裁判所に当事者間で存否の争いがある事実を「存在する!」と認めてもらうためには、その事実が存在していることが分かる証拠を探す必要があります。

つまり、不倫をしたことが事実であったとしても、当事者が不倫の事実を争い、かつ、不倫の事実を証明する確定的な証拠が存在していなければ、裁判所は、基本的に、不倫をしていないことを前提として判決を出します。

不倫の事実が認められる証拠は例えば以下のものが考えられます。

  • ラブホテルに出入りしていることを証明する写真や動画
  • 2人きりで宿泊を伴う旅行に行ったことを証明する写真や旅館の領収書
  • どちらかの自宅に長時間滞在や宿泊をしたことを証明する写真ややり取り
  • 同棲していることが明らかである写真
  • 肉体関係が存在している男女間のやり取りと思われるLINEやメール、SNSでのやり取り
  • 配偶者に対して不倫相手と肉体関係が存在していたことを認める内容の謝罪文や録音

 

⑶どんな証拠を持っているかが裁判の進行を左右する

例えば「ラブホテルに手を繋いで一緒に行っていた写真」等の確実な不倫の証拠が存在しているケースでは、原告も被告も「判決になった場合には裁判所は不倫が存在していたことを前提とした判決を出す(その可能性が極めて高い)」という認識のもとで裁判手続きを進めることとなります。

他方、確実な不倫の証拠が存在しておらず、「見方によっては不倫があったとも思えるが見方によっては不倫があったとまでは言えないとも思えるような微妙な証拠」しか存在していないケースもあります。

そういったケースでは、確実な証拠が提出されない限り、原告も被告も「裁判所が判決で不倫が存在していたことを前提とした判決を出すかどうか分からない、どっちの結論もあり得る」という認識のもとで裁判手続きを進めることとなります。

その場合は、原告と被告の間で、裁判手続きの終盤まで不倫の存否を巡る攻防が繰り広げられ、尋問手続き・判決まで激しい争いが続くケースがよくあります。

 

4.②不倫した配偶者からの離婚請求

⑴有責配偶者からの離婚請求が認められるための要件

有責配偶者とは、夫婦の婚姻関係の破綻について主たる原因の責任を負う配偶者のことをいい、不倫していた配偶者は「有責配偶者」の典型です。

そして、有責配偶者に当たる場合は、以下の3要件を充足しない限り離婚請求が認められません。

有責配偶者からの離婚請求が認められるための要件

  1. 婚姻期間と比較して相当長期の別居の継続
  2. 未成熟の子がいないこと
  3. 離婚によって他方配偶者が精神的・経済的に苛酷な状況におかれないこと

そのため、「有責配偶者である」と認定されてしまった場合には、それだけで離婚判決を得ることができなくなってしまう場合もあります。

 

(2)有責配偶者に該当するか否かの争い

ただ、そもそも有責配偶者とは”夫婦の婚姻関係の破綻に主な責任を負う配偶者”のことを指しますので、不倫や浮気をしていたとしてもなお夫婦の婚姻関係の破綻に責任を負っていない場合には、有責配偶者には当たりません。

例えば、不倫の開始よりも先に既に夫婦の婚姻関係が完全に破綻していた場合には、不倫が原因で夫婦の婚姻関係が破綻したものではありませんので、不倫をしていた配偶者は有責配偶者ではありません。

そのため、たとえ不倫の事実が認められたとしても、

①不倫の開始前に既に夫婦の婚姻関係が破綻していたこと、
及び、
②その夫婦の婚姻関係の破綻が相手の配偶者の責任である(少なくともこちらが主な責任を負っているものではない)

という内容を主張・立証することで、不倫をしていたとしてもなお有責配偶者には当たらないこととなります。

それに対して、そのような主張を受けた相手方当事者としては、その主張を否定し、不倫の開始前には夫婦は円満だった(少なくとも夫婦の婚姻関係は破綻してはいなかった)と期日において強く主張することでしょう。

つまり、夫婦の間で、不倫した当事者は「不倫開始前に相手からあんなことやこんなことをされたことで既に婚姻関係は破綻していた」などと主張し、それに対して相手方当事者は「そんな事実は存在していないしむしろあんなことやこんなこともあったので婚姻関係は破綻していなかった」などといった主張し、互いに夫婦間の様々な事情や情報を上げ連ねて争っていくこととなります。

この場合も、原告と被告の間で激しい争いが行われることが多いです。

🔗有責配偶者でも離婚は可能!好きな人ができた時の離婚までの進め方

 

5.③「婚姻を継続し難い重大な事由」の存否を巡る争い

(1)「婚姻を継続し難い重要な事由」を巡る攻防

「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、婚姻関係が既に破綻しており、修復することが不可能と思わざるを得ない事由をいいます。

「婚姻を継続し難い重大な事由」は法定離婚原因のひとつです(民法770条1項5号)。

そのため、裁判所が夫婦の間に「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在すると判断すれば離婚判決が出されることになります。

一方、裁判所が夫婦の間に「婚姻を継続し難い重大な事由」は存在しないと判断すれば棄却判決(離婚請求を認めない判決)が出されることになります。

そして、裁判所は、夫婦の間に「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在しているかどうかを、その夫婦の間に存在した多種多様な事情を総合的に考察・検討して判断します。

そのため、「婚姻を継続し難い重大な事由」が問題となるケースでは、原告と被告で以下のような攻防が激しく繰り広げられることとなります。

「婚姻を継続し難い重大な事由」を巡る攻防

>原告

  • 裁判所に「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在していると判断してもらうために、婚姻関係が既に破綻していて修復不可能と思わざるを得ないような多種多様な事情を主張する

>被告

  • 裁判所に「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在していると判断されないために、原告の主張を徹底的に否定し反論する
  • 裁判所に「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在していると判断されないために、婚姻関係が未だ破綻しておらず十分に修復が可能であると考え得る多種多様な事情を主張する

 

 

⑵「婚姻を継続し難い重大な事由」を基礎付ける事情の具体例

原告から主張されることがある「婚姻を継続し難い重大な事由」を基礎付ける事情としては、例えば以下のような事情があります。

「婚姻を継続し難い重大な事由」を基礎付ける事情の具体例

  • 暴力(DV)
  • モラルハラスメント
  • 子どもに対する虐待行為
  • 婚姻時における重大な事実の隠蔽(性的不能者であることや同性愛者であることを隠して婚姻した場合など)
  • 性的不能・性的不一致・セックスレス・性的嗜好の強要
  • 風俗通い
  • 同性との不倫・同性愛者との肉体関係
  • 異性とのプラトニックな恋愛
  • 婚姻期間が極めて短い・一回も同居していない
  • 過度の宗教活動・信仰上のすれ違い
  • 浪費癖・多額の借金・金銭感覚の隔たり
  • 依存症(アルコール依存症、ゲーム依存症、ギャンブル依存症など)
  • 過度の束縛・監視
  • 過度の経済的締め付け
  • 犯罪行為・服役
  • 経済的非協力(働かない・生活費を渡さないなど)
  • 別居に関する事項(別居の有無・家庭内別居・別居の期間)
  • 帰宅しない・同居に応じない
  • 家事や育児の放棄・怠慢・非協力
  • 親族との不和・軋轢
  • 性格の不一致・価値観の大きな隔たり
  • その他夫婦共同生活において表れた諸般の事情
    (日常的な嘘や不誠実な対応、追い出し、強い嫌悪感情、夫婦喧嘩の頻度や苛烈さ、生活音に関する対立状況など)

いずれにしても、当事者間でこのような事情の存否やその裏にある事情などについて激しく争うわけですから、当事者双方の感情的な対立がどんどん激化していってしまう場合もあります。

 

⑶「婚姻を継続し難い重大な事由」についての裁判所の判断

上述したとおり、裁判所は当事者間が事実の存否を争っている場合には、基本的に証拠が存在している場合でなければその事実が存在するとは認定してくれません。

また、それが本当は存在している事実であったとしても、夫婦間で日々行われていた言動が全て証拠として残っているものではありませんので、その事実を証明することができる確実な証拠が存在していない場合も多いです。

そして、そもそも「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められるかどうかは裁判所が総合考慮した上で判断する事項ですので、仮に上記のような事情が存在していたとしても、それだけで直ちに「婚姻を継続し難い重大な事由」が存在していると裁判所が判断すると決まったわけではありません。

まとめると、原告も被告も「裁判所が『婚姻を継続し難い重大な事由』があるとして離婚判決を出すか棄却するかは、結局判決を出してもらうまでは分からない、どっちの結論もあり得る」という認識のもとで裁判手続きを進める次第となります。

その場合は、原告と被告の間で、裁判手続きの終盤まで様々な事情を巡る争いが続き、尋問手続き・判決まで至るケースがあります。

 

6.④DV・モラハラの慰謝料請求を巡る争い

慰謝料請求で対立する夫婦

相手のDV(暴力)やモラハラ(精神的DV)が原因で離婚に至ることも少なくありません。

DV・モラハラを受けていた場合、離婚裁判で相手に離婚慰謝料を請求することが可能ですが、相手が必ずしも加害を認めるとは限りません。

 

DV・モラハラを理由とする慰謝料請求を巡る争いがあるケースは、離婚裁判で激しい争いとなる可能性があります。

 

⑴DV・モラハラを立証するための証拠

DVやモラハラを理由とする慰謝料請求が認められるためには、まず前提として、DVやモラハラの被害を受けていたことを証拠に基づいて明らかにすることが必要です。

そのための証拠の一例として、以下のものが挙げられます。

DV・モラハラを立証する証拠の一例

  • DVによって生じた怪我の写真・治療を受けた際の診断書
  • 相手の言動の録音・動画
  • DVやモラハラの事実が伺えるメールやLINEでのやり取り
  • 相談支援センターや警察への相談履歴
  • 日記・メモ書き等、事実を記録していた書類


このような証拠を提出し、重ねて主張していくことで、事実を裁判所に認定してもらう必要があります。

 

⑵DV・モラハラを立証する証拠が存在しない場合

証拠が存在していない場合には、相手が裁判上でその事実を認めない限りは、裁判所に慰謝料の請求を認めてもらうことは実際上困難です。

証拠のないままDVやモラハラを主張して、相手(加害者側)が加害を認めた上ですんなりと慰謝料を支払うなどというケースは稀であることは、想像に容易いでしょう。

ですから、当事者間で言った・言わない、やった・やってない、モラハラされた・してない、…という論争となってしまうわけです。

しかし、裁判では、証拠が無い以上は、「言ってない・やっていない」ということとされてしまう可能性が高いです。

このように、DV・モラハラが存在する案件では証拠の確保が非常に重要となりますので、離婚裁判に至らずとも、離婚を切り出す前の早めの段階で弁護士に相談されることをお勧めします。

 

⑶証拠があったとしても激しい争いは避けられない?

DVやモラハラの被害を受けていたことを証拠に基づいて明らかにすることができた場合であっても、なお激しい争いが続くことも多いです。

なぜなら、DVやモラハラを理由とする慰謝料請求が認められるためには、裁判官に「DVやモラハラが原因となって夫婦の婚姻関係が破綻した」ものであることを分かってもらう必要があるからです。

例えば不倫が原因となって夫婦の婚姻関係が破綻した場合(不倫の開始前に既に夫婦の婚姻関係は破綻していたなどといった事情が存在していない場合)には、不倫をした方が慰謝料を支払う義務を負うことなることは、世間一般でも常識のように考えられています。

そのため、不倫の場合であれば、不倫が慰謝料を請求されてしまうような行動であること自体を否定することは通常ないでしょうし、そのような主張は認められません。

それに対して、DVやモラハラ(特にモラハラ)に関しては、DVやモラハラの被害を受けていたことが明らかとなったとしても、それ自体が夫婦の婚姻関係を破綻させた原因となっているものかどうかの点で、原告と被告との間で激しい攻防が繰り広げられることもよくあります。

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7.⑤親権争いがあるケース

夫婦の親権争いに巻き込まれる子ども

親の子どもに対する愛情は極めて深く強いものですので、親権争いがあるケースは、離婚裁判が最も激しい争いとなるケースの1つです。

原告と被告の主張が単純な事実レベルでも完全に正反対となっており、裁判官の視点からすれば明らかにどちらかが嘘をついているとしか思えないような状況になることもよくあります。

親権争いは、母親であるか父親であるかという性別で決まる問題ではありません。

確かに特に子供が幼い時点では母親有利な傾向があることは否めませんが、それだけはなく、同居中の監護の状況や別居開始後の監護の継続性、面会交流の意義の理解や積極性・寛容性なども問題となります。

また、子供の年齢によっては、子供の意思も極めて重要なファクターとなりますが、子供の意思が監護親の意向・願望・不当な働きかけにより汚染されていないかどうかの点が争われることもあります。

特に子供が15歳以上の場合は、子供自身の意思が重要視される傾向にあります。

その他にも、子どもに対する虐待やネグレクト(育児放棄)の事実が存在したとか存在していないなどといった他方の配偶者に対する攻撃的な主張が展開されることや、別居の際に子どもを連れて別居を開始していた場合にはそれが違法な子どもの連れ去りであるなどと主張されることもあります。

原告も被告も一歩も引かない極めて激しい争いとなる場合も多く、他のケースとは異なり、離婚裁判の途中で和解が成立する余地が全くない場合も多いです。

 

8.離婚裁判で激しい争いとなり得る場合には早めに弁護士に相談を

「婚姻を継続し難い重大な事由」の存否を巡る争いがあるケース

離婚裁判を弁護士に依頼せずに進めることは実際問題として極めて困難です。

また、離婚裁判に至った場合に激しい争いとなり得る場合には、離婚裁判は長期化する見込みもありますし、その結果敗訴する可能性も付き纏います。

離婚裁判で激しい争いとなり得る可能性がある場合には、まずは離婚裁判に至る前に離婚調停にて離婚の合意に至ることができないかを徹底的に検討して目指す方向がよいことが多いです。

レイスター法律事務所では、無料相談において、個別的・具体的な事情を踏まえて早期離婚達成のために考え得るあらゆる方法を検討し、それを実施するために必要な事項や事前に行うべき具体的な行動をご案内しています。

全国からオンライン相談も受け付けていますので、離婚問題でお悩みの際は、是非ご利用ください。

 


 

担当弁護士

  • 離婚裁判で激しい争いとなりやすい典型的な5つのケースを解説

    執筆

    やまざき よしひろ

    山﨑 慶寛

    弁護士法人レイスター法律事務所 代表弁護士