パパ活で男性が負う犯罪被害や慰謝料・離婚問題などのリスクを解説

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パパ活の利用は人生を左右する大惨事につながる

 「パパ活」とは、一般に、女性が男性と一緒の時間を過ごし、その対価を得る活動のことを言います。
 パパ活を利用する男性には未成年誘拐罪(刑法224条)などの犯罪が成立する可能性や、女性の保護者から慰謝料請求をされる可能性もあります。
 また、パパ活の利用は美人局の被害に遭う危険性と隣り合わせです。
 さらに、パパ活が妻にバレた際には、妻から離婚や慰謝料を請求をされる可能性があります。
 この記事ではパパ活を利用することで男性が負う様々なリスクを解説します。

1.パパ活の利用で深刻なトラブルが発生する場合もある

「パパ活」とは、一般に、女性が男性と一緒の時間を過ごし、その対価を得る活動のことを言います。

パパ活は、女性が男性と食事やドライブ、カラオケや映画鑑賞、テーマパークなどでの遊興などを行う時間を共有するものです。

パパ活は性行為を前提としない活動であるはずですが、事実上、性行為を前提とした愛人や浮気・不倫相手との出会いの場として「パパ活」という体裁でのマッチングが行われていることも多いです。

パパ活は見ず知らずの素性の知れない女性と会って関係を持つものですので、様々なトラブルに巻き込まれて後悔をする例が後を断ちません。

また、パパ活の利用が妻にバレたことで離婚問題に発展していく例もあります。

この記事ではパパ活を利用する男性が負う様々なリスクを解説します。

2.パパ活を利用する男性が負うリスク

⑴相手の女性が未成年者の場合

女性が未成年者(18歳未満)の場合は、パパ活を利用すること自体に未成年誘拐罪(刑法224条)という犯罪が成立し逮捕されるなどの事態となる可能性があります。

刑法224条

未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

※「略取」とは暴行・脅迫を用いて、「誘拐」とは欺罔・誘惑・甘言を用いて、未成年者を現在の生活環境から離脱させて自己又は第三者の支配下に置くことを言います。

さらに、未成年者と性行為や性的な接触行為を行う目的があった場合には、わいせつ目的誘拐罪(刑法225条)が成立し、罪が重くなり、1年以上10年以下の懲役に処せられる可能性があります。

刑法225条

営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。

刑事罰以外にも、青少年健全育成条例、児童買春禁止法、児童ポルノ禁止法、児童福祉法など様々な法律・条例に違反する行為となる可能性もあります。

また、女性の保護者から慰謝料請求を受ける可能性もあります。

⑵女性から口止め料などを請求されるリスク

女性が成人している場合には、何らかの法的な責任が生じることは通常ありません。

しかしながら、パパ活で女性と性行為や性的な接触行為を行った場合には、行為を行なった後になって、女性から「無理やりやられた」などと言われ、口止め料などと称する金銭の支払いを要求される被害に遭うことがあります。

この際、被害者の男性は実際に売春行為自体はしてしまっている状況にあるわけですから、そのことを妻や会社などにバラされることはどうしても避けたいなどといった弱みを相手の女性に強く握られてしまっている状況に陥っています。

それに、そのようなことをしてくる女性(大抵は単独ではなく背後に共謀関係にある男性などがいたりします)は用意周到に録音・写真などの一定の証拠を確保している場合もあります。

女性と性行為や性的な接触行為を行った場合には違法な売春行為に手を出したこととなりますが、売春行為自体は犯罪ではなくそれで処罰されることはありません。

だからといって売春したという事実を妻や会社にバラされることはたまったものではないでしょう。

いわば見ず知らずの女性に人生の首根っこを掴まれてしまったかのような状況に陥る可能性があるわけです。

身から出た錆とはいえ、人生に影を落とすこととなりかねない事態です。

⑶美人局の被害に遭うリスク

パパ活の利用は美人局の被害に遭う危険性と隣り合わせのものです。

具体的には、パパ活で女性と会っている時に、女性側から性行為の誘惑を受け、それに応じて性行為に及ぼうとした際に、女性と共謀した男性が押し掛けてきて、その男性から「俺の女に手を出したな!」などと因縁を付けられ、金銭などを要求されるという被害が典型例です。

この際、被害者の男性は(女性の誘導によってではありますが)実際に女性と売春行為をしようとしていたという弱みを握られている状況にあります。

さらには、被害者の男性により強い弱みを握らせるためにあえて未成年者の女性が誘導係となっている例もあります。

中にはパパ活で女性と会う約束をして待ち合わせ場所に赴いたところ女性と共謀関係にある男性に囲まれたり、1回目は通常のパパ活であったものの2回目に待ち合わせ場所に行くと女性と共謀関係にある男性がやってきたりしたということもあるようです。

パパ活を利用する男性は、このような美人局のいいカモにされてしまう可能性があります。

⑷女性の夫から不倫慰謝料を請求されるリスク

相手女性が既婚者であった場合は、女性の配偶者(夫)から不倫慰謝料を請求されるリスクがあります。

パパ活を理由とする不倫慰謝料請求の問題については、【パパ活とは?夫がパパ活をしていた場合の慰謝料請求と離婚問題を解説・3.パパ活を理由とする不倫慰謝料請求の可否】をご確認ください。

なお、仮に女性との間で性行為が存在していたとしても、女性が既婚者であることを知らず(故意がない)、かつ、女性が既婚者ではないと信じたことが不注意とも言えない場合(過失がない)には、不倫慰謝料責任は発生しません。

⑸妻から離婚を突きつけられるリスク

パパ活を利用していたことが妻にバレた場合には、離婚問題に発展していくリスクがあります。

パパ活の発覚で妻に離婚を突きつけられた場合については、後述します。

3.パパ活の発覚で妻に離婚を突きつけられた場合

パパ活を利用していたことが妻にバレた場合、夫婦の信頼関係が大きく揺らぐこととなります。

夫が妻以外の異性とお金を払って遊んでいた事実は妻には大変ショックで受け入れ難いものであり、まして夫がその異性との間で性行為を行なっていたとなれば尚更です。

妻があなたとの離婚を決意し、あたなに離婚を突きつけてきた場合には、妻との離婚を受け入れるか、妻との離婚を受け入れずにどうにか復縁する方向を探るかを考え、決断する必要が生じます。

⑴妻との離婚を受け入れる場合

まずは妻が求めている離婚条件を把握しよう

妻からの離婚要求を受け入れる場合には、離婚条件について話し合っていくこととなります。

その際は、妻があなたに要求している離婚条件をよく聞いて、その全貌をしっかりと把握することが重要です。

妻はあなたがパパ活を利用したことが原因で夫婦の婚姻関係が破綻したものと感じているところですので、あなたに対して離婚慰謝料を請求してくる場合も多いです。

あなたがパパ活の際に女性と性行為を行なっていなかったとしても、行なったものと決めつけられ、高額の離婚慰謝料の請求がされることもあります。

しかしながら、あなたが法律上負わなければならない離婚慰謝料の金額は、あなたが実際に行った責任の範囲に限られます

あなたがパパ活で女性と性行為をしていないのであれば、あなたは不倫・不貞はしていないのですから、不倫・不貞を理由とした離婚慰謝料を支払わなければならない責任はないはずです。

また、あなたのパパ活の利用のみが原因で夫婦の婚姻関係が破綻したものでない場合(例えば、あなたがパパ活を利用するより前から、既に妻のモラハラや性格の不一致などの事情により夫婦の婚姻関係が極めて悪化しており、家庭内別居の状況に陥っていたなどの事情があった場合)であれば、そもそもあなたには離婚慰謝料を支払わなければならない責任がない場合もあります。

このようなパパ活を理由とする不倫慰謝料請求の問題については、【パパ活とは?夫がパパ活をしていた場合の慰謝料請求と離婚問題を解説・3.パパ活を理由とする不倫慰謝料請求の可否】をご確認ください。


また、妻がなんと言おうが、あなたは、離婚に際して、妻に対して、法律上認められ得る離婚慰謝料の金額や、算定方法に基づいて計算された財産分与・養育費の金額などを超えた経済的な給付をする法律上の義務を負っていません

協議離婚の成立要件や注意点については【協議離婚とは?協議離婚の成立要件や離婚協議書の重要性を弁護士が解説】を、離婚の協議において夫との間で話し合いをしていくこととなる具体的な内容や離婚問題を有利に進めるためのポイントは【離婚の際に抑えるべきポイント】をご確認ください。

妻が提示してきている離婚条件が法律上の義務の範囲を遥かに超える水準の経済的な給付を求めるものである場合は極めて多いです。

その場合に、そのような妻からの過剰な要求に合意するかどうかは、最終的にはあなたの考え方次第です。

しかし、まずは自身が配偶者に対して法律上はどのような経済的な給付をする義務を負っているのかをしっかりと把握しておくべきです。

妻と離婚した後には、あなたの新たな生活・新たな人生がスタートします。

しかし、離婚の際に合意してしまった離婚条件を後から変えることは極めて困難です。

あなたの新たな生活・新たな人生にとって、大きな足枷となるような離婚条件での合意はするべきではありません。

ご自身の人生のため、離婚条件は慎重に検討するべきです。

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離婚条件に関する話し合いが難航する場合

妻との間で離婚協議が整わない場合には、離婚調停を申し立てて話し合いを続け、それでも合意ができない場合には最終的には離婚裁判を行うこととなります。

離婚成立に向けた手続きの流れ

    ↓ 話し合いがまとまらなければ

  • 調停離婚」(特殊なものとして「審判離婚」)

    ↓ 成立しなければ

離婚裁判では、最終的には裁判所が法律上の考え方に基づいて離婚条件を決定することとなります。

妻からの離婚条件の要求水準があまりにも過剰でとても合意できない水準のものであった場合には、離婚条件を裁判所に決めてもらうためにも、離婚裁判が必要となる場合もあります。

なお、離婚裁判では、あなたがパパ活で女性と性行為を行ったかどうかが審理の中心的テーマに上がることが想定されます。

その場合の離婚裁判の特徴や具体的にどのようなことを行なっていくこととなるのかについては【離婚裁判で激しい争いとなりやすい典型的な5つのケースを解説します・③「婚姻を継続し難い重大な事由」の存否を巡る争いがあるケース】もご確認ください。

⑵妻との離婚を受け入れない場合

あなたが妻との離婚を受け入れないのであれば、妻に離婚を思いとどまってもらうしかありません

あなたがパパ活で女性と性行為を行っていなかった場合であれば、法定離婚原因(裁判で離婚が認められる事情)である「不貞」(民法770条1項1号)は存在していません。

その場合は、明確な法定離婚原因が存在していないといえる場合もありますので、離婚紛争が離婚裁判にまで至ったとしても、妻からの離婚請求が認められない可能性も十分にあります。

しかしながら、そのことが意味することは、ただ単に「法律上は離婚にならず法律婚の状態が継続する」というだけであり、妻との間で夫婦の婚姻関係が円満な状況に回復することになるわけではありません。

本当の意味での復縁を果たすためには、妻との間で人間関係を修復することが必要です。

そのためには、妻に対してあなたの変わらぬ愛情を伝え、強く復縁を希望していることをしっかりと分かってもらい、我慢強く説得していくしかありません。

妻が自宅から出て行ってしまっている状況であるならば、妻に対していつでも帰ってくる場所がしっかりと確保されていることや、同居に戻った後の生活について具体的に考えていることを伝えることも有用です。

妻があなたのパパ活利用をどうしても許せないと考えている様子であれば、妻に対してあなたがどれほど深く反省しているかや、もう絶対に繰り返さないという強い思いをしっかりと分かってもらうことも必要です。

また、妻に対して、経済的合理性の観点からすれば、離婚をするのではなく、同居生活をする方が経済的にメリットが大きいことや、将来にプラスの影響が大きいことを丁寧に説明することも有効です。

子どもがいるのであれば、両親が離婚をすることの子どもに与えるマイナスの影響や、子どもの健全な成長・発達のためには両親が揃って愛情を注いであげることが極めて重要であることを、妻に分かってもらうことも必要です。

妻に対して繰り返し再考を促し、時間をかけてじっくりと、妻に再検討の機会と期間を与えられるように試みましょう。


ただ、一般論としては、一度本気で離婚の決断をした後に思い直して復縁に至ることは、滅多にありません。

特に離婚調停の申し立てが行われたり、相手が弁護士を付けて離婚を求めてきたりするまでに至っている場合には、そこから最終的に復縁との結論に至る例は限りなくゼロに近いです。

しかも、その復縁の例も気持ちの変化などではなく特殊な対外的要因が起因していることがほとんどです。

そのため、どうしても妻の離婚意思が固い場合には、離婚調停が不成立となって紛争が離婚裁判に至る前に復縁を諦め、できるだけ有利な条件で離婚する方向で交渉を進めることも検討せざるを得ないところです。

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4.パパ活には事実上「援助交際」とほとんど同様の実態がある

パパ活とは程のいい言葉であり、その実態は愛人探しや浮気・不倫相手探しとしか言いようのない場合も多いです。

一昔前に「援助交際」という言葉が一斉を風靡しましたが、「パパ活」も言葉が変わっただけで人は変わっていないようで、事実上「援助交際」とほとんど同様の実態があります。

パパ活はお金で妻以外の女性と関係を持つものであり、女性と性行為を有していた場合であれば当然、女性と性行為を有していなかったとしてもなお、妻に対する裏切り行為であることに変わりはありません

パパ活の利用の発覚を受けて妻に別居されたり、妻から離婚を突きつけられたりした場合は、離婚するにせよ復縁するにせよ、動き出さなければなりません。

パパ活の発覚で別居・離婚問題に直面した際は、是非、こちらからお気軽にご連絡ください。

     

この記事の執筆者

弁護士法人レイスター法律事務所
代表弁護士 山﨑慶寛

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